メインコンテンツへスキップ
約15分で読めます

年末年始のシフトを公平に決める|過去の出勤回数と希望から割り振る表の作り方

年末年始のシフトを過去の出勤回数と希望から公平に割り振るガイド

年末年始のシフトを公平に決めるには、必要人数と今年のシフト希望に、過去の大晦日・元日の出勤履歴を重ねて割り振ります。出勤日数だけで判断せず、日ごとに付けた負担点と、大晦日・元日への出勤回数を分けて確認する方法です。

「去年も出た」「あの人はいつも休み」という不公平への不満に、担当者の記憶だけで答えるのは難しいものです。繁忙期の12月に入る前に、何をそろえ、どの希望を優先するかを決めておきましょう。以下では、8人・6日間の架空例で、必要な24枠を埋め、過去2年と今年を合わせた3年の出勤回数を確かめるところまで示します。

年末年始のシフトを公平に決めるには、基準を先に決める

最初に決めるのは、「公平」を判断する順番です。この例では、勤務できない日や勤務日数の上限を守ったうえで、大晦日・元日の出勤を3年でそろえる方針です。その後、期間全体の日数と負担点を比べ、差が残った理由を記録します。

同じ日数でも、どの日に働くかによって本人の受け止め方は変わります。手当がある日に多く働きたいという希望にも、目を向ける必要があるでしょう。全員の日数を同じにするだけでは、過去の出勤や今年の希望を十分に反映できません。

担当者に渡す条件文も、割り振り後の表で確かめられる書き方に直します。

修正前の条件文修正後の条件文
公平に割り振る大晦日・元日の出勤を、過去2年と今年の3年で1人2回を目安にそろえる
点数を均等にする勤務不可日・上限を守り、点数の差は本人の希望や事情とともに記録する
Fは勤務を少なくするFは週3日までとし、同じ週にある対象期間外の勤務も含めて確かめる

重要なのは、決め方を希望が集まってから都合よく変えないことです。募集前に従業員へ伝えます。「早く希望を出した順」「強く頼まれた順」で休みが決まらないよう、提出期間と調整の基準を全員で共有してください。提出がない人にも確認し、無回答を「いつでも出勤できる」と読み替えない運用にします。

例の惣菜部門と年末年始の必要人数

架空の職場は、年中無休のスーパーの惣菜部門です。従業員はA〜Hの8人。対象期間は2026年12月29日〜2027年1月3日で、大晦日と元日は短縮営業とします。実在店舗の事例や製品の実測結果ではありません。

ここでは「1人が1日に出勤すること」を1枠と数えます。年末年始の区切りは年末が属する年にそろえ、今回を2026年分、過去2年を2024年分・2025年分として比較します。

表で確認するのは日付単位の配分です。勤務時刻、担当できる仕事、法定休憩を含む配置は、自店の勤務表へ落とし込む際に別途確認してください。短縮営業の日も、日数としては1日と数え、実際の勤務時間とは区別します。

勤務枠を数え、日ごとに負担点を付ける

まず日ごとの必要人数を並べてください。希望を見ながら人数を減らすのではなく、営業時間や作業量から必要な枠を先に決めると、調整すべき不足が明確になります。

負担点は、大晦日・元日が3点、12月30日・1月2日が2点、12月29日・1月3日が1点です。これはこの例の比較基準です。短縮営業でも大晦日・元日を重くするのは、働く時間の長さに加え、その日に休めない負担を考慮するためです。

日付必要人数1人あたりの負担点その日の合計点
12/294人1点4点
12/305人2点10点
12/315人3点15点
1/13人3点9点
1/24人2点8点
1/33人1点3点
合計24枠—49点
12月29日から1月3日の6日間の必要人数と負担点。必要人数は4、5、5、3、4、3人、負担点は1、2、3、3、2、1点。勤務枠24、負担点の合計49点、8人の平均は6.125点。
12/29〜1/3の必要人数から勤務枠24を数え、大晦日・元日を3点とする負担点を付ける。合計49点、平均6.125点。

図を拡大して見る

勤務枠は「4+5+5+3+4+3=24枠」。負担点の総量は、各日の必要人数に点数を掛けて足した49点です。8人で割ると、1人あたりの平均は6.125点になります。

この平均は、差を見つけるための目安です。整数の点数を付ける以上、全員を6.125点にそろえることはできません。平均より高い人・低い人を確認し、希望や勤務条件に照らしてその差を説明できるかを判断します。

自店で使うときは、日ごとの点数を従業員と検討してください。割り振り後に点数を変えると比較の基準も変わるため、原則として募集前に決め、見直す場合は理由と適用時期を共有します。

負担点と、休日・手当の扱いを分ける

負担点はシフトを比較するための数字で、手当や賃金の倍率ではありません。年末年始手当の有無、対象日、支給条件は、会社の定めを就業規則や賃金規程で確かめます。この架空例では会社独自の手当があるものとし、Bさんが出勤を多めに希望しています。

2026-10-12時点の公表資料では、労働基準法上の休日は原則として毎週少なくとも1回、例外として4週間を通じて4日以上です。また、国民の祝日と法定休日は別のものです。(東京労働局)

年末年始の日付だけを見て休日の扱いを決めず、自店で定めた休日と前後の勤務を確認しましょう。手当の金額の決め方、休日労働の割増賃金の計算、採用による増員はここでは扱わず、今いる人員の勤務をどう配分するかに絞ります。

過去2年の出勤履歴と今年の希望を一覧にする

次に、過去の勤務表や出勤記録から、大晦日・元日に誰が働いたかを拾います。予定表と実際の勤務に違いがある場合は、交代後に働いた人の記録を使ってください。「去年の年末年始に出た」という記憶を、日付と人に分けて確かめる作業です。

同じ一覧に、今年の休みたい日・出たい日と、パート・アルバイトの勤務日数の上限などを加えます。理由は本人が伝えて差し支えない範囲で聞き、勤務できない日なのか、相談によって調整できる希望なのかも確認してください。希望休が重なったときの相談の進め方は、シフトの希望休が重なるときの調整方法で扱っています。

人2024年分の大晦日・元日2025年分の大晦日・元日過去2年の集計今年の希望・条件
A元日元日2回12/31・1/1は休み(帰省)
Bなし大晦日1回手当があるので多めに出たい
C記録なし記録なし0回扱い希望なし。2026年4月入社
D大晦日大晦日2回1/2・1/3は休み(家族の行事)
E元日大晦日2回希望なし
F記録なし記録なし0回扱い週3日まで。パート、2026年6月入社
Gなし元日1回希望なし
H記録なし記録なし0回扱い12/29・12/30は休み(別の用事)
8人の2024年と2025年の大晦日・元日の出勤と今年の希望の一覧。A、D、Eは過去2年で2回、B、Gは1回、C、F、Hは0回。Aは12月31日と1月1日、Dは1月2日と3日、Hは12月29日と30日が休み希望。
8人の過去2年の大晦日・元日の出勤と、今年の希望・休めない日の一覧。C・F・Hは過去の出勤がない。

図を拡大して見る

C・F・Hは、この架空例の計算では過去の回数を0として扱います。ただし、実務で「記録がない」と「出勤していない」は同じではありません。Hのように履歴を確認できない人は、記録や本人への確認が済むまで未確認とします。

また、C・Fは入社前の期間を含みます。過去の回数が少ないことだけを根拠に、新しく入った人へ両日の出勤を当然の義務として割り当てないでください。この後の表は、今年の担当として相談・確認する案です。

「希望なし」も、どの組み合わせでも了承したという意味ではありません。C・E・Gにも案を見せ、新しい事情が分かった場合は希望の一覧を更新してから調整してください。

この例では、A・D・Hの休み希望を勤務不可の日として守ります。一方、「休めない日」が契約や担当業務の条件としてある場合は、本人の希望と混ぜず、根拠と対象日を別欄に記入しましょう。担当者の判断だけで勤務必須の日を増やさないことが大切です。

家庭の事情など個人の詳細は、全員に配る表へそのまま載せる必要はありません。担当者が相談内容を管理し、共有版には調整に必要な勤務可否や条件だけを記載する運用にします。

大晦日・元日から割り振る

大晦日は5人、元日は3人なので、重い日に必要な勤務は計8枠です。この例では、過去2年と今年の合計で1人2回を目安にします。

今年の候補回数を考える式は「目安の2回−過去2年の回数」です。過去に2回出たA・D・Eは今年0回、1回のB・Gは今年1回、計算上0回のC・F・Hは今年2回となり、必要な8枠と一致します。

この引き算は候補を作る方法であり、勤務不可の日や上限を上書きするものではありません。自店で同じ目安を使う前に、過去の回数と今年の必要枠を合計し、人数で割って成立するか確認してください。割り切れないケースや勤務条件が違うケースでは、全員同数にできない理由を残します。

人調整前の過去2年今年の大晦日・元日今回案を加えた3年の合計
A2回両日とも出勤なし2回
B1回大晦日2回
C0回扱い大晦日・元日2回
D2回両日とも出勤なし2回
E2回両日とも出勤なし2回
F0回扱い大晦日・元日2回
G1回大晦日2回
H0回扱い大晦日・元日2回

割り振る順番は、まずC・F・Hを両日の候補に置きます。これで元日の3枠が埋まり、大晦日は残り2枠です。そこへB・Gを入れると、大晦日5人・元日3人になります。

続いて、残る日を埋めましょう。Aは帰省する両日を空け、Dは家族の行事がある1月2日・3日を空けます。Hを12月29日・30日に入れず、Bの「多めに出たい」という希望も反映したものが、次の割り振り表です。

必要人数を確保できない日は、未調整として残します。勤務不可を点数の都合で解除したり、週の上限を超えて埋めたりせず、調整できると答えた人に対象日を示して相談してください。了承が得られなければ、責任者へ不足する日と人数を伝え、他部門からの応援や営業・業務の計画を再検討します。

回答を得る前の案には「確認待ち」と記し、人数が埋まっただけで確定扱いにしないようにしましょう。

割り振った表で偏りを確かめる

「出」は出勤、「—」は出勤なしです。点数は、その人が出勤する日の負担点を足しています。Aなら「1+2+2+1=6点」、Bなら「1+2+3+2=8点」です。

人12/2912/3012/311/11/21/3日数点数
A出出——出出4日6点
B出出出—出—4日8点
C出—出出——3日7点
D出出————2日3点
E—出——出出3日5点
F——出出——2日6点
G—出出—出—3日7点
H——出出—出3日7点
合計4人5人5人3人4人3人24枠49点
8人の6日間の割り振り表。大晦日と元日の出勤を赤、休み希望の日を灰色で示し、右に日数、負担点、3年の大晦日・元日の回数を並べた図。3年の回数は全員2回。
8人の割り振り。大晦日・元日の出勤は過去2年と合わせて全員3年で2回にそろう。休みの希望の日は入れていない。

図を拡大して見る

確認のポイントは2つです。まず縦に数え、各日の人数が必要人数と一致するか確かめます。次に横に読み、勤務不可の日に「出」がないか、日数や点数の足し忘れがないかを見てください。人別点数の合計と、日別に計算した49点が一致すれば、集計のチェックもできます。

Fは期間内2日の出勤で、示した範囲では週3日までの条件を超えていません。ただし、実際のシフトでは週の起算日に沿って集計し、この6日間の外にある同じ週の出勤も加えて判断してください。

大晦日・元日については、直前の比較表にあるとおり、3年合計が全員2回です。一方、内訳を見るとAは元日2回、B・Dは大晦日2回に偏っています。両日を合わせた回数がそろっても、「元日を休めたか」「大晦日ばかりではないか」という内訳の差は残ります。

そのため、来年へ引き継ぐ記録には合計回数と実際の日付を残してください。また、今年はC・F・Hが両日に出る案なので、本人の意向と当日の担当業務を確認する必要があります。数字の一致だけで全員が納得したと判断しないでください。

点数の差は理由と一緒に記録する

Bは8点、Dは3点で、期間全体の負担点には差があります。この差を放置せず、どの条件を反映した結果なのかを書き添えます。

人点数案を作る際に反映した理由確定前に確認すること
B8点手当があるため多めの出勤を希望し、4日勤務とした日数だけでなく、担当日と負担点も本人の希望に合うか
D3点過去2年は大晦日に出勤。今回は大晦日・元日を外し、1/2・1/3の休みも守った残った2日勤務で本人の意向や契約条件に問題がないか
人別の負担点の横棒と平均6.125点の線。Bは8点、Dは3点、Eは5点、Aは6点で、それぞれ本人の希望、家族の行事と過去の大晦日出勤、過去2年の出勤、帰省という差の理由を記録する。
人別の負担点。平均から離れたB・D・Eなどは、希望や過去の出勤という理由を記録して説明できるようにする。

図を拡大して見る

同じ4日勤務のAとBでも、点数は6点と8点です。Bが多く働きたいと希望したことは記録できますが、それだけでどの配置でも了承済みとは扱いません。実際の担当日を見せて確認します。

Dの点数を平均へ近づけるために休み希望の日へ出勤を足すと、先に決めた条件が崩れます。少ない点数だけを見て「優遇」と判断せず、過去の担当と今年の事情を合わせて説明してください。反対に、勤務が少なすぎるという本人の意見があれば、条件を確認して案を調整します。

差を残す場合は、理由に加えて確認日と本人の回答も記録します。来年の担当者が同じ事情を推測で引き継がず、その年の希望を改めて確かめるためです。

決め方を事前に説明して確定する

11月中に基準を共有し、シフト希望の提出期限、案を見せる日、意見を受け付ける期間、確定の通知日というスケジュールを決めておきます。説明は「公平にしました」だけで終えず、何を優先してどこに差が残るかまで伝えましょう。決め方が見えないまま割り振ると、職場の人間関係にも影響します。

厚生労働省の留意事項では、具体的な労働日・労働時間をシフトで決める働き方について、作成前の意見聴取や確定した表の通知期限・方法を、あらかじめ労使で話し合って定めることが考えられるとしています。これは「3年で2回」という公平基準を定めたものではなく、決め方は職場で検討するものです(2026-10-12時点)。(厚生労働省)

従業員に伝える条件文の例です。

今回の年末年始の対象は、12月29日〜1月3日の計24枠です。勤務できない日と勤務日数の上限を守ったうえで、大晦日・元日は過去2年と今年の合計2回を目安に調整します。日ごとの負担点も比べ、点数の差は希望や事情と一緒に記録します。履歴に誤りがある場合や、案の担当日に対応できない場合は、確定前に担当者へ知らせてください。

案を見せた後は、履歴の誤り、勤務条件の漏れ、調整できる希望を確認します。変更があれば、該当者の日数・点数だけでなく、その日の必要人数と3年の回数も数え直してください。提出時点の希望と相談後の回答を分けて残すと、何を変更したかを追えます。変更案の比較と相談の記録は、シフト調整の進め方で扱っています。

確定後の労働日・労働時間の変更は、基本的に労働条件の変更に当たり、使用者と労働者双方の合意を得て行うよう、同省の留意事項に示されています(2026-10-12時点)。(厚生労働省)

急な欠勤で交代する場合も、管理者が関係者の合意と勤務条件を確認して表を更新します。誰がどの日に実際に働いたかまで記録し、翌年の履歴へ反映させましょう。翌年の比較では対象期間を1年ずらし、その時点の過去2年を使います。古い集計へ足し続けず、参照した年が分かる状態で保存しておきます。

自店の割り振り表を作る

次の空欄表を紙や表計算ソフトへ写し、まず必要人数と負担点を記入してください。従業員ごとの履歴・勤務条件・希望は、先ほどの一覧と同じ項目で別にまとめます。人数に応じて行を増減し、割り振りが済んだら日数と点数を集計してください。

氏名・項目12/2912/3012/311/11/21/3日数点数
必要人数—
負担点——
氏名:__
氏名:__
氏名:__
氏名:__
氏名:__
氏名:__
氏名:__
氏名:__
割り振った人数

空欄表の余白には、対象年、過去2年の大晦日・元日の回数、今年を加えた回数、点数差の理由、本人への確認状況を書き添えます。休み希望と勤務不可の区別が分かるように、記号の意味も表の上へ残してください。

シフト希望を書く表と勤務を割り振る表は分け、希望しただけの日を出勤回数に数えないようにしてください。負担点の計算対象は、相談後に割り振った勤務です。

日数は「出」の数、点数は出勤日に設定した負担点の合計です。この表自体に自動割当や自動集計の機能はありません。表計算ソフトに転記して数式を設定する場合も、勤務先の条件に沿って割り振る判断と、集計結果の確認は担当者が行います。

シフト管理システムで希望収集と条件入力をまとめたい場合、シフトラでは、従業員が専用Webリンクからシフト希望を提出し、必要人数は曜日別の基本パターンに加えて特定日だけ個別に調整できます。特定の人の休みや確定出勤を自然な日本語のルールにし、「絶対」「優先」「できれば」の優先度を付けてシフト案を作成できます(2026-09-05時点の製品情報)。(シフトラ)

ただし、この例の3年分の履歴や49点の負担点を自動で集計し、公平な配分を保証するという意味ではありません。自店の基準と過去の記録を用意し、できあがった案を人別・日別に確認する作業は必要です。

まずは自店の負担点を決め、過去の出勤記録を集め、手当と休日の扱いを就業規則で確かめてください。そのうえで必要人数と今年の希望を表へ入れ、差が残る理由まで説明できる年末年始のシフトを作りましょう。

年末年始のシフトを割り振る店長へ

特定日の必要人数と休みの希望をそろえて、年末年始の案を作る。

シフトラは、必要人数を曜日別の基本パターンに加えて特定日だけ個別に調整でき、集めたシフト希望を使ってAIでシフト案を作成します。特定の人の休みや確定出勤をルール文にし、優先度(絶対・優先・できれば)を付けられます。

  • 特定日だけ必要人数を個別に調整
  • シフト希望と希望休数・コメントを集めて生成に使う
  • 特定の人の休み・確定出勤をルールにし、優先度を付ける

過去の出勤回数や負担点を記録・集計する機能ではありません。公平さの基準は店舗で決め、割り振りの理由は担当者が記録します。

機能・料金・導入の流れを見る 資料を請求する
目次