製造ラインで欠勤が出たときは、多能工を欠勤者のポストへ移すだけでなく、移動元に新しくできる空席まで追って配置を決めます。 必要な工程と時間帯を並べ、対象設備で単独作業を承認されている人を当てはめ、最後に残る不足や後送りする作業を明らかにしてください。授業ごとに担当できる講師を確認して代講を決める例は、個別指導塾で講師が欠勤した日の代講調整で扱っています。
たとえば、始業前にA検査担当の田中から欠勤連絡が入った場合。A組立の佐藤を検査へ、B部材供給の加藤を組立へ、補助作業を予定していた小野を部材供給へ移せれば、森が担当するA梱包と合わせて4ポストを埋められます。ただし、小野の元の作業を後送りできること、各人の承認範囲や設備・品質条件に問題がないことが前提です。
以下では、5人×4工程のスキル表から、欠勤直後と再配置後の人員配置表を作ります。配置できない場合の報告例と、そのままコピーして記入できる空欄表も掲載しました。人名・工程・承認状況・生産条件はすべて架空の設定です。
欠勤連絡の直後は必要ポストと承認技能を並べる
最初に見るのは、出勤者の総人数ではありません。「どの設備・工程を、何時から何時まで、誰が担当する必要があるか」です。
ここでは、稼働中に担当者を置く必要がある持ち場を「必要ポスト」と呼びます。多能工は複数工程を担当できる人ですが、複数のポストを同時に担当できるという意味ではありません。この例では、同じ時間帯の担当は1人1ポストとします。
必要ポストを工程・設備・時間帯で分ける
まず、当日の生産計画から次の4ポストを取り出します。A・Bは、この架空の現場にある作業区分です。工程名が似ていても、別の設備での承認をそのまま使わないよう、実際の表には設備番号や対象品種も記入してください。
| 必要ポスト | 9:00〜11:30 | 11:30〜12:30 | 12:30〜15:00 | 配置前に確認する条件 |
|---|---|---|---|---|
| A組立 | 1人必要 | 計画停止・休憩 | 1人必要 | 対象設備・品種の単独作業承認 |
| A検査 | 1人必要 | 計画停止・休憩 | 1人必要 | 検査の承認、対象品の検査独立性 |
| A梱包 | 1人必要 | 計画停止・休憩 | 1人必要 | 梱包仕様、表示・識別の確認 |
| B部材供給 | 1人必要 | 計画停止・休憩 | 1人必要 | 供給作業の承認、材料・運搬条件 |
この例では、9:00〜11:30と12:30〜15:00に4ポストを同時に動かし、11:30〜12:30は全員が休憩するため、対象の工程を計画停止します。昼休憩中に担当者がいないことと、稼働時間中の欠員は別の扱いです。
また、小野が予定している「B部材準備」は、表の「B部材供給」とは異なる補助作業です。B部材供給は当日の稼働中に必要な作業、B部材準備は次のロットに向けた作業と設定します。名前が近いからといって、準備の経験だけで供給を任せることはしません。
手元にそろえる資料は、次の3つです。
- 当日の勤務情報:欠勤、遅刻、早退、勤務終了時刻、休憩予定。
- 工程・設備別の承認情報:教育記録、単独作業承認、対象品種や作業範囲。
- 生産上の条件:材料、仕掛品、検査条件、補助作業の期限、設備の使用可否。
勤務表では出勤予定でも、現時点で到着していない人を9:00の担当に確定してはいけません。候補者には当日の勤務と担当変更への対応を確認し、実際に配置できる時間を表へ反映します。
5人×4工程のスキル表で単独作業の承認を確認する
次は、既存の技能台帳やスキルマップから、今回の4工程に必要な承認だけを抜き出します。
下表の「○」は、今回使う設備・品種・作業条件について、現場で単独作業を承認されているという架空の設定です。「―」は、この例では単独配置の候補にしないことを示します。習熟度の点数や、法令上の資格の有無を表したものではありません。
| 担当者 | A組立 | A検査 | A梱包 | B部材供給 |
|---|---|---|---|---|
| 田中 | ― | ○ | ― | ― |
| 佐藤 | ○ | ○ | ― | ― |
| 加藤 | ○ | ― | ― | ○ |
| 小野 | ― | ― | ― | ○ |
| 森 | ― | ― | ○ | ― |
田中は欠勤ですが、欠勤前の計画と比較するため表に残しています。当日の候補からは外してください。佐藤は組立と検査、加藤は組立と部材供給を担当できるため、2人の移動が配置変更の中心になります。
承認表を見る際は、「経験がある」「教育を受けた」「単独作業を承認された」を分けて扱います。現場の台帳に「指導者同伴なら可」という区分がある場合、その人を単独ポストの充足人数に含めない運用にしてください。指導者を付ける案なら、指導者自身の担当と負荷を別に確保する必要があります。
制度上も、作業内容を変更したときには、その業務に必要な安全衛生教育の実施が求められます。承認表の更新だけで必要な教育を済ませた扱いにせず、実際の教育状況を確認してください。厚生労働省の安全衛生教育・資格の案内
また、一定の危険・有害業務には特別教育が必要であり、就業制限の対象業務には免許・技能講習などの資格要件があります。社内の単独作業承認と、これらの法令上の要件は区別して確認する必要があります。厚生労働省の安全衛生教育・資格の案内
以下の配置例は、資格・法令適合を判定するものではありません。対象設備や作業に必要な条件は、現場の安全衛生担当者などが確認したうえで候補を絞り込みます。
田中が欠勤した日の再配置を完成させる
ここからは、必要ポストとスキル表を使って、配置案を順に組み立てます。
大切なのは、候補者を見つけるたびに実際に移動させないことです。以下は表の上で検討する順序であり、稼働中に担当者を一人ずつ離席させる指示ではありません。全体の配置、引継ぎ、必要な停止措置を決めてから実行します。
欠勤直後の人員配置表に空席を残す
田中が欠勤した直後の状態は、次のとおりです。まだ代替者は決まっていないため、A検査は明確に「空席」と記入します。
| 必要ポスト | 欠勤前の担当 | 欠勤直後:9:00〜11:30 | 欠勤直後:12:30〜15:00 |
|---|---|---|---|
| A組立 | 佐藤 | 佐藤 | 佐藤 |
| A検査 | 田中 | 空席 | 空席 |
| A梱包 | 森 | 森 | 森 |
| B部材供給 | 加藤 | 加藤 | 加藤 |
小野はこの時点ではB部材準備の予定です。出勤者が4人いるからといって、4ポストが埋まっているわけではありません。必要なのは「出勤4人」という人数の一致ではなく、「4つの必要ポストに、それぞれ承認済みの担当者がいる」という対応関係です。
最初の空席であるA検査について、スキル表の列を縦に見ます。承認済みは田中と佐藤ですが、田中は欠勤しているため、当日の候補は佐藤です。
ただし、ここで「検査は佐藤で解決」とはしません。佐藤を動かした後のA組立を、次の確認対象として残します。
佐藤・加藤・小野の順に移動元の空席を追う
1.佐藤をA組立からA検査へ移す案を作る 佐藤はA検査の単独作業を承認されています。そこで、A検査の候補欄に佐藤を記入し、佐藤の元担当であるA組立を空席に変更します。
この例では「同じ品の組立担当者が、その品の検査を担当しない」という現場ルールも設定します。今回の検査対象に、佐藤が以前に組み立てた仕掛品は含まれないものとします。実際には、当日の担当名だけでなく、検査する品やロットとの関係まで確かめてください。
2.空いたA組立へ、B部材供給の加藤を移す案を作る A組立の承認者は佐藤と加藤です。佐藤はA検査に置くため、次の候補は加藤となります。
加藤をA組立へ移すと、今度はB部材供給が空きます。組立と検査だけを見れば埋まっていますが、4ポスト全体ではまだ成立していません。加藤の名前をA組立に追加したら、B部材供給側からは必ず外します。
3.空いたB部材供給へ、B部材準備の小野を移す案を作る 小野はB部材供給を承認されているため、加藤の代替候補にできます。これにより、必要な4ポストに担当者を置く配置案ができました。
一方、小野が予定していたB部材準備は残ります。必須ポストではないから放置してよいのではなく、作業期限を確認して後送りするか、別の担当を用意するかを決めます。
4.森はA梱包を維持する 森の承認範囲はA梱包のみです。今回の移動ではA梱包に新たな空席ができないため、担当を変更しません。
整理すると、空席をたどる順番は「A検査→A組立→B部材供給」であり、最後に残るのは小野の補助作業です。人の移動先だけでなく、移動元がどうなったかを併記すると、この連鎖を途中で見失わずに済みます。
再配置後の4ポストを時間帯ごとに照合する
B部材準備の後送りが可能で、設備・材料・品質などの条件も確認できたと仮定した場合、再配置後の表は次の形になります。
| 時間帯 | A組立 | A検査 | A梱包 | B部材供給 | B部材準備 |
|---|---|---|---|---|---|
| 9:00〜11:30 | 加藤 | 佐藤 | 森 | 小野 | 後送り |
| 11:30〜12:30 | 計画停止・休憩 | 計画停止・休憩 | 計画停止・休憩 | 計画停止・休憩 | 実施しない |
| 12:30〜15:00 | 加藤 | 佐藤 | 森 | 小野 | 後送り |
この表は、次の2方向から確認します。
まず工程側から、稼働時間中の4ポストに空席がないかを見ます。次に人側から、加藤・佐藤・森・小野の各人が、同じ時間に2つ以上のポストへ入っていないかを確かめてください。最後に、各担当をスキル表へ戻して、該当する工程がすべて「○」であることを照合します。出荷の締切から工程ごとの人数を逆算する方法は、倉庫の当日出荷を締切から逆算するで扱っています。
ここまでで確認できるのは、設定した時間帯における「承認済み担当者の配置」です。田中がいた日と同じ生産能力を保てることや、設備・品質・納期の条件まで満たすことを保証する表ではありません。
たとえば、加藤が組立を承認されていても、当日の品種で予定した作業量を処理できるかは別の確認事項です。担当者が決まった後に、工程負荷や材料供給、品質確認の所要時間を生産計画と突き合わせます。
移動した人の元の工程も空席にしない
再配置は、欠勤者の穴が埋まったところでは終わりません。移動元の必須作業が残っていないか、後送りした作業に無理がないか、休憩を削って成立させていないかを確認します。
今回の例では、A組立とB部材供給の空席は連鎖移動で埋まりました。残る確認は、小野のB部材準備と、11:30〜12:30の計画停止です。
B部材準備は着手期限を確認して後送りする
B部材準備を後送りする前に、責任者は「何時までに着手すれば間に合うか」を確認します。「今日中にやる」「空いたら対応する」では、次の生産に必要な材料をそろえられるか判断できません。
具体化するため、この架空例に次の条件を追加します。
| 確認項目 | 架空例の設定 |
|---|---|
| B部材準備の対象 | 次ロット用の部材 |
| 作業所要時間 | 30分 |
| 完了期限 | 15:30 |
| 着手期限 | 15:00 |
| 後送り後の担当・時間 | 小野、15:00〜15:30 |
| 小野の勤務 | 15:30まで勤務予定 |
| 当日の材料 | 15:00までの供給分は準備済み |
この条件なら、4ポストの対象作業を15:00に終え、小野が15:00からB部材準備へ移る案を作れます。ただし、供給作業の終了処理や引継ぎを含めて15:00に離れられること、30分という所要時間に必要な確認作業が含まれることを、責任者が確認した設定です。
仮に供給作業が15:15まで延びれば、着手期限を守れません。その場合は、部材準備を別の承認済み担当者に変更する、次ロットの開始を変更するなど、残った作業の計画を組み直します。「4ポストが埋まったから問題なし」と処理しないでください。AIで作ったシフトで欠勤が出た場合に、影響する枠だけを作り直す手順は、AIシフトの欠勤の組み直しで扱っています。
また、当日の材料が午後の途中で不足するなら、B部材準備を15:00まで後送りする前提自体が崩れます。作業名が補助的でも、稼働継続に必要な作業であれば、その時間帯には必要ポストとして扱って再計算します。
後送りを決めたら、配置表とは別に「作業名・担当・着手期限・完了期限・遅れた場合の判断者」を残します。これにより、欠勤対応で変更した内容を午後の責任者にも引き継げます。
11:30〜12:30の計画停止と休憩を混同しない
今回の完成表では、11:30〜12:30は4ポストを止め、全員が休憩します。この時間の担当欄を単に空白にすると、未配置なのか休憩なのか判別できません。「計画停止・休憩」と明記してください。
停止と再開に作業が必要な場合は、それを誰が何時に行うかも勤務・配置計画へ含めます。この例は、その作業を休憩時間内に押し込まずに実施できる条件を前提としています。
法定休憩は、労働時間が6時間を超え8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間必要です。例示した9:00〜15:00の表だけで判断せず、表の前後にある作業も含めて、その人の1日の労働時間を確認します。厚生労働省の休憩時間に関するQ&A
また、休憩は労働から離れることが保障された時間であり、対応のために待機する手待時間は休憩に含まれません。小野に部材準備をさせたり、佐藤に検査対応の待機を求めたりする時間を、休憩として計上しないでください。厚生労働省の分割休憩に関するQ&A
この例の1時間休憩は、現場の予定として設定したものです。例の稼働時間だから法律上一律に1時間必要、という意味ではありません。
休憩中もラインを動かす現場には、この完成表をそのまま転用できません。交代者の承認と移動元、休憩の付与方法を別に確認し、休憩開始・終了の境目ごとに必要ポストを見直します。交代できる人がいなければ、休憩をなくすのではなく、停止や稼働計画の変更を判断する必要があります。
技能が足りず配置できないときの判断
連鎖移動が成立しない場合も、表を作った意味はあります。どの工程の、どの時間帯に、どの承認を持つ人が足りないかを具体的に示せるからです。
不足を報告するときは、未承認者の名前で空席を埋めず、「空席」のまま残します。未確定の応援候補も、確定担当者とは分けて記入してください。
小野が供給未承認、佐藤が検査未承認なら連鎖は成立しない
小野がB部材供給を承認されていない場合 佐藤をA検査へ、加藤をA組立へ移すと、B部材供給が空きます。小野は出勤していても、このポストの承認がなければ代替者にできません。
加藤をB部材供給に戻す案なら供給は埋まりますが、A組立が再び空きます。どちらの配置を選んでも、提示した4人と承認条件だけでは、4ポストを同時には満たせない状態です。
この場合、応援の依頼先を「B部材供給の承認者」に限定する必要はありません。A組立の承認者を確保できれば、加藤をB部材供給に残す別案も検討できます。空席だけでなく、連鎖の途中に入れる人も候補として探してください。
佐藤がA検査を承認されていない場合 田中以外にA検査の承認者がいないため、最初の移動から成立しません。佐藤をA組立、加藤をB部材供給、森をA梱包に残しても、A検査は空席です。
「組立ができるから検査もできるはず」と推測して置かず、A検査の承認済み応援を探すか、検査工程を含む生産計画を変更します。検査を省略する案や、未確認のまま製品を流す案で欠員を埋めたことにはしません。
どちらのケースも、承認情報が単に不明な場合は、まず台帳の管理者に確認します。ただし、始業までに確認できなければ、確認済みの候補として扱わず、不足を残したまま責任者へ上げてください。
不足する工程・時間・代替案を責任者へ報告する
報告は「1人足りません」で終わらせず、必要な承認、時間、検討済みの配置案をセットにします。小野がB部材供給未承認だった場合は、次のようにまとめられます。
欠員報告の架空例 田中の欠勤により、A検査の担当が不在です。佐藤をA検査、加藤をA組立へ移す案を検討しましたが、小野はB部材供給が未承認のため、B部材供給が空席になります。 不足時間は9:00〜11:30および12:30〜15:00、必要人数は各時間帯1人です。11:30〜12:30は計画停止・休憩のため、不足時間には含めていません。 B部材供給の承認済み応援、または加藤を供給に残せるようA組立の承認済み応援を依頼したい状況です。確保できない場合は、影響する工程の停止範囲と生産順序の変更について、稼働開始前に判断をお願いします。
この報告に添える判断材料は、次のように整理します。
| 判断案 | 責任者が確かめること |
|---|---|
| 承認済みの応援を入れる | 対象設備の承認、到着時刻、担当可能時間、応援元の欠員 |
| 稼働開始を遅らせる | 応援の到着見込み、後工程への影響、再開条件 |
| 生産順序・対象ロットを変える | 材料、設備、検査条件、優先する納期 |
| 一部または全体を止める | 空席工程との依存関係、仕掛品の扱い、安全な停止手順 |
どこまで止めるかは、人員表だけでは決められません。B部材供給が空いたときにA側まで停止が必要なのか、別の作業を継続できるのかは、材料の流れや工程間の関係を見て判断します。
また、応援が12:30から来られる場合、午前の不足まで解消したことにはなりません。午前は停止、午後は再配置というように時間帯を分け、応援到着後の引継ぎ・設備確認を踏まえて再開時刻を決めます。
当日の不足と、後日の育成課題も分けて記録しましょう。この例なら、小野の供給承認や佐藤以外の検査担当者の育成は検討対象ですが、教育・評価・承認を終える前から当日の充足人数に含めることはできません。
現場用の人員配置表に置き換える
自分の現場へ移す際は、工程名と人名だけでなく、設備、対象品種、稼働時間、休憩、補助作業の期限を置き換えます。以下は手入力用の空欄表です。既存の表計算ファイルなどへコピーし、必要な行を増やして使ってください。
必要ポストと移動の連鎖を記入する表 対象日:____ 欠勤者・元担当:____ 勤務情報の確認時刻:____ 承認台帳の版・確認日:____
| 必要ポスト・設備 | 必要時間・人数 | 承認済み候補 | 候補を動かすと空く元ポスト | 決定担当者 | 最終確認・確認者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 工程①:__/設備:__ | __〜__/__人 | __ | __ | __ | __ |
| 工程②:__/設備:__ | __〜__/__人 | __ | __ | __ | __ |
| 工程③:__/設備:__ | __〜__/__人 | __ | __ | __ | __ |
| 工程④:__/設備:__ | __〜__/__人 | __ | __ | __ | __ |
記入は、欠勤者の元担当から始めます。候補者を1人書いたら、その人の移動元を次の行で確認し、別の担当者が決まるまで検討を続けてください。
候補が複数いるときも、移動先だけで比較しません。それぞれを動かした場合に、移動元を埋められるか、後送りする作業が期限に間に合うかを並べます。今回のように候補が限られる例でも、この欄があれば「最後に供給だけ空いていた」という見落としを確認できます。
担当者や必要人数が途中で変わる場合は、同じ工程でも時間帯ごとに行を分けます。「午前は佐藤、午後は応援」と1つの欄にまとめるより、交代時刻と空席になる時間を明記するほうが、実際の配置指示に使えます。
後送り・休憩・不足を残す表
| 管理項目 | 記入欄 |
|---|---|
| 後送りする作業 | 作業名:__/変更後の担当:__ |
| 作業期限 | 着手期限:__/完了期限:__/所要時間:__ |
| 後送りの前提 | 材料・設備・勤務終了時刻など:__ |
| 計画停止・休憩 | 時間:__/停止対象:__/交代者の要否:__ |
| 未充足のポスト | 工程・設備:__/時間:__/必要な承認:__ |
| 停止・再計画の判断 | 判断内容:__/判断者:__/再確認時刻:__ |
空欄のまま残った項目は、「確認不要」ではなく「未確認」として扱います。特に、後送りの着手期限と応援者の開始可能時刻は、配置の成立に直接関わる項目です。確認できる人と回答期限を決め、判断が間に合わない場合の停止・計画変更案も用意してください。
表が埋まった後は、稼働条件を別に確認する 最終確認では、担当者の承認だけでなく、次の点を生産計画と照合します。
| 確認対象 | 現場で確かめる内容 |
|---|---|
| 設備・作業条件 | 承認された設備と実際の設備が一致するか。必要な点検や段取りを済ませられるか |
| 検査・品質 | 検査独立性、対象ロット、判定基準、記録・識別の方法に問題がないか |
| 材料供給 | 必要な材料が必要時刻までに届くか。準備作業の後送りで不足しないか |
| 工程負荷 | 交代後の担当者で予定作業量を処理できるか。移動・引継ぎ時間が含まれているか |
| 生産計画 | 数量、順序、完了見込みを維持できるか。変更を誰に伝える必要があるか |
技能表の「○」は配置候補を絞る情報であって、タクトや生産量を保証する数値ではありません。予定数量を維持できる根拠が不足している場合は、数量や完了見込みを未確定のまま残し、生産管理担当者と再確認します。
配置を確定したら、変更対象者に「移動先・開始時刻・引継ぎ内容」を伝え、元担当から外れたことも含めて確認してください。掲示用の表と管理者の手元の表が食い違わないよう、確定時刻と版を付けて共有します。
稼働後に遅刻、材料不足、設備変更などが生じた場合は、朝に作った表をそのまま正しいものとして使わず、変更があった時間以降を見直します。再び候補者を動かすなら、その移動元も同じ手順で追います。
ツールを使う場合も、募集・集計・配置判断を分ける 本文の空欄表には、承認判定や代替担当者の自動割当は組み込まれていません。表計算ソフトで人数を自動集計する場合も、「人数が足りている」という表示だけで確定せず、承認済み担当者が重複なく各ポストに入っているかを確認してください。集計と配置の決定は別の作業です。
シフト管理の補助として、シフトラには急な欠員時の応援募集を支援するSOS機能があります。シフトラ公式サイト
ただし、対応可能という回答は、対象設備の承認や検査条件を満たす証明ではありません。また、SOSでの担当指定は募集記録の更新であり、確定シフトの自動更新とは別です。応援者の条件を確認したうえで、管理者が確定表への反映を行います。今回の工程間の連鎖移動や設備の稼働制御まで、自動で完了するものとして扱わないでください。
勤務変更の連絡と確定の流れは、シフト調整の手順にまとめています。工程の承認・空席・生産判断は、このページの表で別に確認してください。
欠勤当日の人員配置は、欠勤者の空席から移動の連鎖を追い、必要ポスト・後送り作業・残った不足をそろえて提示するところまでが一組の作業です。現場の承認状況と設備・品質・材料・休憩条件に置き換え、管理者が安全と生産計画を確認してから、当日の配置を確定してください。